「いじめをやめてほしい」――投稿をする前に考えたい 日本選手も悲痛な想いを訴える誹謗中傷被害の深刻化【パリ五輪】
どれだけ問題が起きようとも、収まる気配のない誹謗中傷。その被害の重みを“当事者”となった選手たちは切実に訴える。今大会で性別適格騒動の渦中に置かれた女子ボクシング66キロ級のイマネ・ケリフ(アルジェリア)は、『SNTV』で、ネット上で「元男性」と批判される経験から、その恐ろしさを語る。
「私は世界中の人々に対し、オリンピックの原則とオリンピック憲章を守り、すべての選手に対するいじめをやめてほしいとメッセージを送ります。なぜなら、いじめには甚大な影響があるからです。いじめは人々を破壊し、考えや精神、そして人の心を殺します。人々を分裂させる可能性があり、そのためには、私は人々にいじめを控えるよう求めます」
あらゆるスポーツは人間が行うものであり、ミスは大なり小なり付き物だ。ましてや五輪のような重圧のかかる局面では、犯す可能性は大きくなるのは当然だ。そんな極限状態にいる選手たちの人格や尊厳を否定するのは、単なる「暴力」でしかない。
その投稿が、その言葉が相手を傷つけるものではないか――。簡単に利用でき、選手たちとの距離も近いからこそ、SNSでのメッセージは一度考える必要がある。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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