競泳界を揺るがす中国勢の“薬物疑惑”に怪物フェルプスも嘆きの提言「陽性反応が出たら二度と競技復帰は許さない」【パリ五輪】
問題が渦巻く競泳界にフェルプス氏が持論を投げかけた。(C)Getty Images
競泳界で燻り続ける“疑惑”にレジェンドも黙っていなかった。
現地時間8月5日、元米男子代表のマイケル・フェルプス氏は、パリ五輪の開幕前に中国勢の使用歴などが明るみになった競泳界のドーピング問題について「もし、陽性反応が出たら、二度と競技に復帰することは許されない。1回で終わりにすべきだ」と確固たる意見を語った。
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2008年の北京五輪で驚異の8冠を達成するなど、驚異的な泳ぎで「水の怪物」の異名で鳴らしたフェルプス氏。そんなスポーツ界のレジェンドが厳しい意見を投げかけるのも無理はない。現在、競泳界では一部の選手たちによる“ドーピング疑惑”が渦巻いている。
今年4月に複数の米メディアが、東京五輪の約半年前に23人の中国競泳選手から禁止薬物「トリメタジジン」が検出されたにも関わらず、彼らが水泳競技に出場していた事実を報道。直後に世界ドーピング機関(WADA)が「陽性反応は検体の汚染が原因」とする中国反ドーピング機関(CHINADA)の主張を認定したことで疑惑は深まった。
現在開催中のパリ五輪に向けては、今年1月から大会直前まで一人当たり平均21回に及ぶドーピング検査が実施され、中国の当該23選手の出場は認められた。そして、彼のうち9人が2つの金を含むメダルを手にしていた。
そんな中国競泳界の“成功”もあり、論争が世界的に広まった。そのなかでフェルプス氏は「全員が同じ検査を受けていないとしたら、それはスポーツが不公平で、平等ではないことを意味する。それは深刻な問題だ」と苦言を呈した。