「胴上げされるのが夢」ヤクルト・池山隆寛監督が目指す優勝の二文字――投打ともに再建、活性化へ【独占インタビュー(2)】
池山監督の現役時代は、他球団から移籍した投手が活躍する姿なども目立った。例えば、ダイエーからトレードで獲得した田畑一也が1996年に12勝を挙げ、翌97年には15勝をマークして、リーグ優勝、日本一に貢献した。
「よく野村再生工場と言われていましたが、野球をしやすい環境だったのかなと思うし、それがヤクルトのカラーだと思う。しっかり自分の成績を上げるために、パフォーマンスをしっかり出せるように頑張ってもらいたい」
「スターターの数は、ベテランから若手まで(候補は)いると思う」と話す指揮官。先発の柱と呼べる投手を一人でも多くつくり上げたい。
投打ともに再建を図り、チームを活性化させる。そして、来季は「ワクワクする野球」をファンに見せる。また、勝負所で強さを発揮することが目標だ。
「力負けの試合や、1点差のゲームを数多く落としていった今シーズンだった。波に乗り切れない、大事な場面で踏ん張り切れないところがあったと思う。1年間ずっとうまくいくわけではないので、月々にここぞという試合は必ずある。そこをどう乗り切っていくかが来年の課題でもあり、目標でもある」
池山監督は現役最後の試合となった2002年10月17日の広島戦(神宮)、引退セレモニーで「夢ありがとう」と口にした。インタビューの最後には、監督として叶えたい夢についても語ってくれた。
「指導者になって、コーチ業もやってきたけど、優勝の二文字の経験がまだない。当然、目標は優勝。胴上げされるのが夢」
ファンに向けては「今年はたくさん負けたので、いい思いはできなかったかもしれないですけど、来年はたくさん勝ち試合をお見せし、東京音頭がいっぱい流れるように頑張っていきたい」と約束した。
現役時代に多くのファンをわかせた神宮球場で、監督として宙に舞う夢をぜひ実現してもらいたい。
[文:別府勉]
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