巨人・梶谷 「育成契約」の波紋 このまま「塩漬け」の可能性も
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巨人は23日、支配下の11選手を自由契約とすると発表した。該当するのは平内龍太投手(24)、太田龍投手(23)、中川皓太投手(28)、高橋優貴投手(25)、高木京介投手(33)、山本一輝投手(24)、横川凱投手(22)、花田侑樹投手(19)、萩原哲捕手(24)、梶谷隆幸外野手(34)、立岡宗一郎外野手(32)。球団は全員と改めて育成契約を結び直す見込み。
今回自由契約となった選手の多くは「故障者組」だ。中継ぎエースの中川は腰痛で今季は一軍登板なし。今年9月に左肘の手術をした左腕・高橋、同11月に右肘の手術をする方向のリリーバーの平内ら、今後も慎重な調整が必要となるため、育成に落とした上で回復状態を見極める方向と見られる。
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また今オフ、FAで久々に大型補強に乗り出す巨人にとっては「疑似プロテクト」の意味合いも含まれる。かつては、FAのプロテクト漏れで巨人の主力選手だった内海哲也が西武へ、長野久義が広島へ移籍した例もある。当時は巨人ファンを中心に大きくハレーションを巻き起こしたとあって、球団も万全を期す構えだ。
一方、違った意味で注目を集めているのはFA砲、梶谷にもある。
2020年オフに4年総額8億円の大型契約を結び、大きな期待をかけられDeNAから入団。リードオフマンとして移籍1年目は開幕当初こそ活躍したが、シーズン中はプレー中の怪我で離脱もあり、10月には腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けた。再起を誓った今季は、今度は左ひざを痛め、5月には左ひざ内側半月板縫合手術を行い、今季は1軍出場がなかった。
FAで加入した選手が、移籍先で育成選手となるのは極めて異例の事態とあって、今後の推移が注目されている。
梶谷をめぐってはこんな声もある。
「原監督は期待をかけた選手への熱量もすごいが、逆に期待を裏切られたときはその選手に対して時に厳しい措置を取ることもあります。その意味では梶谷に関しては期待も高かっただけに、特に落胆も激しいとか。ドラ1ルーキーの浅野もいる。梶谷も定位置奪取のために相当な努力が必要となりそうです」(球界関係者)