値千金の代打満塁弾!大城卓三の背中を押した阿部ヘッドの存在と哲学
阿部コーチは現役時代4番を務めるなど、球界屈指の強打者としても知られた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
巨人は敗れれば自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消える9月21日の阪神戦(甲子園)に5-3と勝利。6回に出た大城卓三の代打満塁弾が大きかった。
【動画】価値あるひと振り!6回に代打で出た大城が青柳から満塁弾を放ったシーン
両軍ともに無得点で迎えた6回、丸佳浩が先制打を放つと、1-0で迎えた二死満塁の好機にベンチは動いた。岸田行倫に代わって大城を送り込む。好投を続けていた赤星優志をリードしていた岸田を替えるのも勇気がいる決断だったが、阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチの進言もあり、指揮官はコール。
気合のこもった表情で打席に入った大城は青柳晃洋の初球カットボールを迷いなく振りぬくと、打球はぐんぐんと伸びて右翼ポール際へ飛び込む値千金のグランドスラムを放った。
大城はそのままマスクをかぶり、赤星をリード。代打満塁弾を放った後に守備についたのは、球団史上初の快挙ともなった。
大城の4打点がなければ、終盤、大勢が3点を失ったため、試合をひっくり返されていた可能性もあった。これで3位・DeNAとは3差とぎりぎりの戦いを続けるチームにとって大きなパフォーマンスとなった。
今春のWBCにも出場、今季は一時、クリーンアップを務めるなど「打てる捕手」として存在感を示している大城は、阿部コーチから日々、薫陶を受けている。