“大谷の天敵”が防御率12.15と状態悪化…ド軍がテコ入れに動いた不振続く112億円超えの守護神の「狂い」
開幕から不振が続くスコット。(C)Getty Images
“大谷翔平の天敵”――。その触れ込みもあって小さくない話題を生んだ守護神が開幕から苦しんでいる。今オフにパドレスからFAとなり、ドジャースと4年7200万ドル(約112億3000万円)の大型契約を締結したタナー・スコットだ。
盤石のブルペン陣を確固たるものとする“ワンピース”となるはずだった。入団時点でメジャー8年の通算成績で383試合に登板し、31勝24敗55セーブを挙げてきたスコット。とりわけ大谷に対しては通算9打数1安打と抑え込み、左腕としての実力を高く評価されていた。
しかし、今季は開幕から大型契約に見合った活躍を見せられていない。現地時間5月29日時点で、26試合に登板して、防御率4.62、被打率.263と低調なパフォーマンスに終始。さらに直近7試合では、防御率12.15、WHIP1.95と精彩を欠き、守護神としての信頼を置きがたい状況となっている。
そんな30歳左腕の現状に、ブレイク・トレイネンやカービー・イェーツ、エバン・フィリップスなど複数の中継ぎ投手を欠いている編成状況を加味し、29日にドジャースはMLB通算75セーブを挙げている剛腕アレクシス・ディアスをレッズからトレードで獲得。投手力改善にテコ入れを施した。
かくいうディアスも今季成績は6登板で防御率12.00と芳しくなく、当面は3A(マイナー)での調整が優先されるという。だが、クローザーとしての実績もある投手の獲得は、スコットにとっても穏やかなものではないはずだ。
実際、地元メディアからはスコットの改善を求める声は強まっている。ロサンゼルスに拠点を置く日刊紙『Orange County Register』は「今シーズンはすでに5度のセーブ失敗を記録している(直近5試合で3回)彼の問題は、単にミスをしてしまうことだけにとどまらない」と糾弾。「大きな契約が選手に大きな期待を背負わせる。とくにリリーフ投手には完璧さが求められる」とスコットの不安定さを断じた。






