「今の打ち方だったら何回やっても打てない」――佐藤輝明に飛んだゴジラ松井の“檄” 今春に打率7割の大砲は完全開化なるか

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 それから時は流れ、指揮官も入れ替わる激動のチーム事情の中で佐藤も様々な経験を積んだ。昨シーズンには阪神史上2度目の日本一もレギュラーとして経験し、名実ともに「虎の顔」となり、一皮むけたという声もある。

 確かにシーズン終盤は安定感も出だしてはいた。ただ、あえて言うなら勝負は今年だ。阪神が一大フィーバーを巻き起こした昨シーズンも、松井氏の言う「ホームランバッター」とはまだ遠い印象があった。実際、ボールゾーンの見極め率(70.94%)は、リーグトップの近本光司のそれ(83.84%)とは雲泥の差だ。

 阪神が戴冠を果たした昨シーズン以上の内容が求められる。そうしたなかで、今春は完全開化に向けた兆しが見て取れる。オフに米シアトルにあるトレーニング施設「ドライブライン」に出向き、細かなデータと向き合いながらスイングの改造に着手。その結果、ここまで春季キャンプでのチームの紅白戦を含めた実戦では、8打数6安打の打率.750と驚異的な数字を出している。釣り球に手を出す素振りもなく、内容も上々だと言える。

 打率7割台とはいかないまでも、この好調ぶりがシーズンに入っても維持できれば……。阪神史上初の連覇のキーマンである佐藤は、松井氏の語った“理想”に迫れるはずだ。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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