打撃不振に終わったヤクルト・山田哲人に求められる「変化」
近年は思うような成績を残せていない山田。その悔しさを来季にぶつけたい(C)Getty Images
“ミスタートリプルスリー”は来季復活することができるのか。
10月4日、ヤクルトは今季最終戦となった阪神戦(神宮球場)でサヨナラ勝ちを飾り、2023年シーズンを終えた。球団史上初の3連覇を期待された今季だったが、57勝83敗3分けで5位。セ・リーグでは初となる連覇翌年の最下位は免れたが、今季は低迷した。
【動画】10月4日のシーズン最終戦、初回二死から山田が14号ソロを放った場面
来季はV奪回を目指すチームだが、課題も多い。チーム防御率はリーグワーストの3.66。先発陣はエースの小川泰弘がチームでは3年ぶりとなる10勝を挙げたものの、3月のWBCで侍ジャパンに選出された高橋奎二が4勝、期待されたドラフト1位ルーキーの吉村貢司郎も4勝と伸び悩んだ。
一方の野手陣も、シーズン序盤の村上宗隆の不調や塩見泰隆の長期離脱などリーグ連覇した昨年ほど打線が振るわなかった。
そんな中、特に心配されているのが山田哲人の状態だ。これまで3度のトリプルスリーを達成するなど驚異的な数字を残してきた山田だが、今季は105試合の出場に留まり、打率.231、14本塁打、40打点と、らしくない成績に終わった。近年は下半身のコンディション不良による離脱も多くなっている。
ヤクルトの浮上には山田の復活が必要不可欠だが、状態を心配しているのはファンだけではない。現役時代にヤクルトで守備職人として活躍した宮本慎也氏はYouTubeチャンネル『野球いっかん!』に出演し、「ちょっと変化が見られないので、正直来年もきついんじゃないかなと思っています」「非常に(打撃の)形が良くないですね」と後輩への厳しい評価を語った。