タイブレークの悲劇、「強制降板」で最後の夏が終わった…
高野連の見解は
高知県高校野球連盟(高野連)の山崎正明理事長は「200球を超えていたので、大人が判断しないと。両チーム一斉に交代するのはルール上、適切で公平」と話した。
そもそも「タイブレーク」は、時間制限のないスポーツで決着を早めるために採用されるルールのこと。高校野球では甲子園の連投が問題視され、昨年1月から高野連が導入に踏み切った。投手の疲労や故障を減らすことが大きな目的。一方、試合の流れが止まり、ドラマ性が薄れるなど、デメリットの指摘もある。
これまでタイブレーク制度での最長イニングは地方大会の延長15回。甲子園では昨夏1回戦の佐久長聖(長野)―旭川大高(北北海道)の14回が最長だった。16回を超えたケースは、今回が初めて。点を取らせるための制度で点が入らず、選手が強制交代。球児を守るためにつくられたルールが、勝敗を左右する皮肉な結果となった。
高知高専は昨夏も延長14回タイブレークで宿毛に敗れており、2年連続でルールに泣かされた形。今回は公立校同士の対決だったが、長田監督は「(新ルールは)私学に有利に働きますよね」と持論を展開した。複数投手をそろえることができない、多くの学校はどう活路を見いだせばいいのか。球数制限の導入検討なども含め、さらに議論が広がりそうだ。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]