「勿体ない」と驚きも 覚醒間近だった“有望株”への戦力外 大胆な決断から浮かび上がる阪神の強化方針

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2軍ながら走攻守で違いを生み出してきた遠藤。(C)産経新聞社

 若き選手たちに目を向ける熱心な“虎党”たちにとっては、予想外の人選だったのかもしれない。阪神は10月2日に加治屋蓮、高浜祐仁、岩田将貴、遠藤成、片山雄哉と来季の契約を結ばないと発表した。

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 いわゆる“戦力外通告”は年齢や成績不振を原因に告げられるケースが大半を占める。しかし、確かな実績を残しながら宣告される場合もある。今回の阪神の発表はまさにそれである。

 とりわけ小さくない反響を呼んだのは、高卒5年目の遠藤の戦力外だ。

 名門の東海大相模高校から20年にドラフト4位で入団した遠藤。当初は粗削りな感は否めなかったが、徐々にポテンシャルに磨きがかかっていた。今季は1軍未出場ながら、2軍では126試合に出場して打率.262、OPS.707をマーク。さらにウエスタンリーグトップの出塁率.392と30盗塁を残し、マルチな才能を見せていた。

 また、今季の遠藤は入団時に主戦場とした遊撃手としての守備機会はなかったが、二塁手で82試合(守備率.975)、三塁手として24試合(同.972)、一塁手として40試合(同1.000)に出場。どのポジションでもまずまずの守備を見せており、技術面で極端に悪いわけではない。

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