小田凱人は「最高のテニスした」 “名勝負”を生んだ好敵手ヒューエットが称賛 大逆転負けも「金メダルより価値がある」
小田を祝福するヒューエット。(C)Getty Images
瀬戸際からの大逆転劇だった。
現地時間9月7日、パリパラリンピックの車いすテニス男子シングルス決勝がローランギャロスで行われ、初出場で世界ランキング2位の小田凱人(18、東海理化)は、フルセットの末に同1位のアルフィー・ヒューエット(26、英国)を撃破。この種目で史上最年少の金メダリストになった。
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「やばい……カッコよすぎる、俺」
試合後、テレビのフラッシュインタビューで小田は思わず感嘆の言葉を漏らした。まさに究極の状況で生まれた名言と言える。
単なる驕りではない。18歳がエモーショナルになり、己に痺れたのは、最終第3セットの第9ゲームで崖っぷちに立たされていたから。過去の対戦成績で7勝8敗と負け越しているヒューエットに、マッチポイントを握られていたのだ。
世界ランク1位の猛者に先行された小田。「正直、負けると思っていました」という本人の言葉にあるように、心身ともに追い込まれていたのは想像に難くない。だが、ここから18歳の若武者は特大のポテンシャルを発揮する。
なんと怒涛の4ゲーム連取。ヒューエットのサービスだった第12ゲームにいたっては、3連続ポイントを奪取し、一気に逆王手をかける。そして最後は強烈なフォアハンドリターンで雌雄を決した。
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