「安楽パワハラ問題」は氷山の一角か 「いじり」という名の人権侵害を許すな
安楽のパワハラ疑惑が事実であれば自由契約となるのは免れないだろう(C)CoCoKARAnext
楽天・安楽智大投手の「パワハラ問題」に、波紋が広がっています。
11月25日の朝に朝刊各紙や通信社が一斉に報じると、SNSでも様々な議論が噴出。識者からはパワハラを放置し、黙認してきた野球界の「体質」にも批判の声が寄せられています。
【関連記事】楽天激震!ドラ1選手・安楽智大にパワハラ報道 明らかになった「陰湿いじめ」と「今後の道」とは
プロ野球の取材歴が長い、メディア関係者は言います。
「根底にあるのは、人間教育の欠如。子どもの頃から『野球さえ上手ければいい』と甘やかされ、そのまま大人になってしまった弊害でしょう。時代は昭和から平成、令和と変わってきたとはいえ、野球界は今でもタテ社会の体質が色濃く残っている。しかし、プロ野球選手は個人事業主。たかだか1年先に生まれてきただけで、後輩に大きな顔をできるなんておかしいですよ」
そして、「いじり」が親愛の証しとされる野球界の文化にもこう疑問を呈するのです。
「蹴る、小突くが『いじり』と呼ばれ、さもコミュニケーションの一環とされる風潮があります。しかし『いじり』は瞬く間に『いじめ』という名の暴力、傷害へと変わっていく。だいたい、大の大人が蹴ったり小突いたりでコミュニケーションを取る世界は、異常ですよ。我々メディアもこれまでそんな様子を目の当たりにしながら、見て見ぬふりをしてこなかったか。反省が必要でしょう」