巨人の18番、菅野はなぜ復活したのか 防御率0.44完璧投球の裏 「女房役の復帰」「負担減ローテ」
菅野の復活はチームが上位に浮上するためにも欠かせないピースとなる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
開幕からここまでベテラン投手の巨人・菅野智之が元気な姿を見せている。
今季でプロ12年目、自身の今シーズン初登板は4月4日の中日戦(バンテリン)。この試合で7回4安打無失点と中日打線を封じ込め初勝利を飾ると、続く11日のヤクルト戦(神宮)でも6回を3安打無失点と安定した投球で開幕2連勝を飾った。
【動画】菅野が18日の阪神戦、5回二死二塁のピンチに中野を空振り三振に打ち取ったシーン
18日の阪神戦(甲子園)でも勝ち星こそつかなかったものの、1点をリードする5回二死二塁の場面では迎えた中野拓夢を落差のあるフォークで空振り三振に打ち取るなど、8回途中1失点の力投を見せ、昨年大きく負け越した阪神相手に意地を示した。
これで開幕から3試合に先発し、2勝0敗、防御率0.44とチームを盛り立てている。
昨年はコンディション不良で託されていた開幕投手の座をタイラー・ビーディーに譲り、シーズンも自己ワーストの4勝8敗と精彩を欠いた。菅野の復活こそ、V奪回に欠かせないピースといわれる中、ここまで堂々たるピッチングを見せている。
一つには常々、自身が認めている体調の良さもあるのだろう。球のキレも良く、近年の課題であった直球も150キロ後半を試合終盤に記録する場面も見られた。
また、大きい要因には「スガコバ」バッテリー復活にもあるとされる。
近年は打撃不振のためベンチを温めることが多かった小林誠司に開幕から菅野とのバッテリーを任せた阿部監督。菅野といえば制球にこだわるあまり、四隅を狙いすぎて四球を出して流れが悪くなるパターンもこれまではあったが、小林は初球をストライクゾーンに投げさせて有利なカウントを作った上で、緩急を交えたリードで打者と対峙させた。