菅野智之のトレード放出は「悪影響」 米誌がオリオールズと日本球界の間に生じる“特殊事情”を指摘「良い印象を与えない」
オリオールズでエース級の働きを見せている菅野。(C)Getty Images
35歳のベテランの価値が高まっている。オリオールズの菅野智之だ。
昨年12月にオリオールズと最高35万ドル(約5250万円)のオプションが付帯する1年1300万ドル(約20億円)の契約を交わした菅野。開幕前は加齢による衰えも指摘され、パフォーマンスを疑問視する声は小さくなかった。
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しかし、35歳の“オールドルーキー”は開幕から絶好調。10先発というスモールサンプルながら4勝(3敗)を挙げ、防御率3.07、WHIP1.02と抜群の安定感を誇っている。
そんな菅野はトレード市場の人気銘柄となりつつある。というのも、今季のオリオールズは開幕から不振を極めており、現地時間5月24日時点で17勝34敗と大きく負け越し。ポストシーズン進出にも早々と黄色信号が灯る状況となっている。
そうした事情から球団が将来を見据えて売り手に回るのではないかという声は尽きず。チームにあっては決して安価ではない菅野も、守護神のフェリックス・バティスタや、中堅外野手のセドリック・ムリンズらと並ぶ“トレード人員”の対象と見られている。実際、地元紙『Baltimore Sun』のジェイコブ・カルビン・マイヤー記者は菅野たちのトレードによって「ファーム組織を再構築できる」と断言している。
もっとも、いまや先発ローテーションの核となっている菅野の放出に待ったとかける声もある。
米誌『Sports Illustrated』は「オリオールズがベテラン投手をトレードに出すのは賢明ではない」と分析。今季の不振を「誰も予想していなかった。全てが裏目に出たと言っていい」言及した上で、菅野の放出には「ノー」と強調するように訴えている。






