トヨタ、F1ワークス復帰の可能性は? 開発ノウハウは十分 29年以降であれば障害もなし
2002年にF1デビューした際は当時のラリープロジェクトの前線基地だった独ケルンの「トヨタ・チームヨーロッパ」(のちのTMG、現在はTGRヨーロッパ)を拠点に、完全新規のワークスチームを送り込んだが、ザウバーを買収したアウディのようにハースを傘下に取り込むこともあり得る。
今回の業務提携の内容についても育成ドライバー、技術者の人事交流のほかにレース車両の空力開発やカーボン部品の設計・製造への参画をうたっている。さらにF1でも採用されているハイブリッドエンジンはトヨタが最も得意としている分野で企業が目指すベクトルとしても親和性はある。
WEC、WRCではチャンピオンを射止めたが、心残りはF1でチャンピオンどころか1勝もできなかったこと。章男会長は会見で「F1撤退で、日本の若者が一番速いクルマに乗る道筋を閉ざしてしまったことが心のどこかでずっと悔やんでいた」と胸中を明かしたように現在もF1再参戦の可能性を絶えず探っているといえそう。次のアメリカGPからハースのマシンにはTGRのロゴが躍る。それがコンペティターとしてのF1復帰への第一歩にもなる。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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