怪我に泣いた元ヤクルト上田剛史 師匠・青木宣親の調整法から感じた「身体との向き合い方」の大事さ
上田さんは「怪我をしないためにはどうすればいいのかをすごく考えている」と師匠・青木のコンディショニングの凄みを語った(C)CoCoKARAnext
5月2日の巨人戦から3試合連続猛打賞を記録するなど、打率を・313(2023年5月8日現在)まで上げているヤクルトの青木宣親。NPBの現役野手最年長ながら躍動する41歳のベテランについて、元ヤクルトの上田剛史さんに話を聞いた。
2020年限りで現役を引退した上田さんは、「チーム青木」として自主トレに参加していた師弟関係。間近で見てきた青木選手のプロフェッショナルな姿勢と好調の理由をこう語る。
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「青木さんは自分の身体との向き合い方が尋常じゃないですね。身体をほぐすとか、マッサージに3時間とか4時間とか使っている。そんな人、青木さん以外見たことないです。とにかく自分の身体が一番ということで、怪我をしないためにはどうすればいいのかをすごく考えていますね。そういうところが長く好成績を残せる一因だと思います。昨年はコロナとかもあって調子を崩していたけど、今年はオープン戦からバッティングの調子がいいですよね」
当の上田さんは2006年にドラフト3位でヤクルトに指名され、俊足・好守の外野手として「ポスト青木」最有力とされた。しかし、度重なる怪我でレギュラー定着とはならなかった。
「僕は大事な時に必ず怪我をしていた人間なので。そういう面では、自分の身体との向き合い方にすごく後悔していますね。僕の場合は怪我をした時に『いつか治るだろう』っていう感覚でやっていたのが大間違いでした。怪我をしないためにどうするとか、怪我を早く治すとか、怪我後もしっかりプレーできるようにどうやって過ごすとか、そういうことを意識してこなかった。でも、全力でボールを捕りにいった結果の怪我ですし、ファンの人から『感動しました』って言ってもらえたので、プレー自体に後悔はないです。青木さんは自分の身体に向き合って怪我をしない身体づくりを徹底しているので、故障による長期の離脱ってそんなないですもんね」