阿部詩はパリでいかに立ち直ったのか 失意の2回戦敗退からの葛藤「何が起こったんだという。すぐに理解できなかった」
畳を降りてからも大粒の涙を流した詩。そのシーンはお茶の間でも話題となるハイライトとなった。(C)Getty Images
スポーツの“残酷さ”を物語るシーンを本人が語った。
8月17日に柔道女子日本代表の阿部詩が、日本テレビ「Going! Sports&News」に出演。先のパリ五輪で優勢に立ちながら2回戦で敗れた女子52級での戦いを振り返った。
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同階級で2大会連続の金メダルを目指した詩だったが、2回戦で対峙したディヨラ・ケルディヨロワ(ウズベキスタン)に一瞬の隙を突かれた。世界ランキング1位の実力者に開始2分すぎに内股で技ありを奪い有利に試合を進めていたが、3分4秒に谷落としでまさかの一本負けを喫したのだ。
一本がコールされた刹那、状況を把握した阿部は畳に突っ伏して号泣。なんとか自力で畳から降りたが、その後も会場に響き渡るほど泣き叫んだ。
番組で試合映像を「初めて見た」という詩。改めて試合内容について意見を求められると、「投げられる瞬間の前に、自分の中で『いける!』っていう体勢に一瞬入って。足を出した時に後ろに来たので、本当に一瞬でした」と振り返った。
逆転の一本負けを決められ、大粒の涙を流した当時の心境は「ショックというより、何が起こったんだという。すぐに理解できなかった」という詩。そんな失意の敗戦から6日後に行われた団体戦出場には、相当な葛藤があった。