窮地を救う日本のリベロ!山本智大「小川の思いも背負って戦う」初戦黒星もスーパープレーで魅せた【パリ五輪】

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 第1セット序盤に、立て続けにサービスエースをとったグロゼルに対しても、2セット目以降は完璧に近い形でサーブを返して見せた。フィリップ・ブラン監督が「日本には世界ナンバーワンのリベロが2人いる」と公言してきたように、パリ五輪に向けては、同じリベロの小川智大と最も強い絆で結ばれた存在でありながらも、オリンピックのコートに立てるのは1人。厳しいポジション争いの末、選出されたのが山本であり、山本自身も「小川の思いも背負って(パリ五輪は)戦う」と何度も口にしてきた。

 リベロはスパイカーと異なり、自らのサーブやスパイクで得点を取ることはできないが、相手が「取った」と思う1点をレシーブでつなぎ、自チームの得点につなげることはできる。自身2度目となるオリンピックでも、これぞ山本、というスーパープレーを見せつけた。

 しかしながら試合は1セットをドイツに先取され、2、3セットを日本が取り返すもデュースの末に4セット目を落とし、5セット目もドイツのサーブとブロックに屈する形となり、フルセット負けを喫した。

 メダル候補として期待も高く、まさかの敗戦ととらえるかもしれないが、予選リーグは続く。アルゼンチン、アメリカと強敵ぞろいであるのは間違いないが、悔しい敗戦が日本にとってはむしろ活力となって働くかもしれない。昨年のオリンピック予選でも格下と見られていたフィンランドにフルセット勝ちの翌日、エジプトにはまさかのフルセット負けという危機的状況から蘇り、パリオリンピックの出場権を手に入れた。

 次はアルゼンチン戦。山本のレシーブはもちろんだが、この負けがあったからこそ、また強くなれたという戦いぶりを見せてくれるはずだ。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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