「やろうよ、久々に」実現した2年ぶりのキャッチボールでベテラン左腕が感じた奥川恭伸の現在地【ヤクルトキャンプ】

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 そんな奥川の強い思いを感じ取っていたのが、球界最年長の石川雅規だ。2月6日のキャンプ第2クールに入ると、めずらしい光景を目にした。石川が奥川とキャッチボールを行っていた。

 石川は「2回目ですかね、プロに入って。最初は(22年春季キャンプのときの)2年前くらい」と明かし、奥川といつもキャッチボールを行っている山野太一が小川泰弘と組むことになったため「やろうよ、久々に」と話し合った。

 ヤクルト投手陣を長年支えてきた左腕と、チームの未来を担う右腕の2年ぶりとなるキャッチボールが実現した。

「いい球キテましたね。いいピッチャーだと、投げ方とかボールを見るとすごくやりやすいので、キャッチボールしていても乗ってくる感覚がありますね」と、44歳のベテランも唸った。

「ケガさえなければ打たれても練習はできますし、彼はケガがあって投げられないという苦しい時期があったと思うので、そういうのを含めて今年に懸ける思いもすごく感じる。本当にキャッチボールしていても球は元気。すごくいい球がキテいたと思います」

 奥川も時折笑顔を見せ、お互いのボールの感触を確かめながら、ふたりの“交流”は翌日も続いた。

 復活へ向けて確実に光が差し込んでいる。石川の言葉を聞き、奥川のシーズンへ向けた順調な調整ぶりを感じた。





[文:別府勉]

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