7回制なら横浜は平塚学園に負けていた 高校野球の「醍醐味」終盤の攻防は消えてしまうのか
「日本高野連と朝日新聞社が安心安全な大会運営のため、7回制の検討がやむを得ない事態であることは理解できます。しかしそれでも、高校野球の醍醐味は、両チームの心身が削られる中で行われる終盤の攻防です。真夏の終盤にしっかりとプレーできるフィジカルとメンタルを目指して、高校球児は冬場の厳しいトレーニングに耐えているんです。この8、9回がなくなってしまうと、野球という競技の本質が変わってしまわないか。それを危惧するんです」(前述のライター)
一方で、「それでも7回制導入への流れは止まらない」と、あるスポーツ記者は現状をこう分析します。
「タイブレークが導入される前も『そんなの野球じゃない』との議論がありましたが、要は慣れです。高校野球の国際試合は7回制で行われていますが、スピーディーで特に違和感は覚えません。だいたい序盤に先制点を取ったチームが勝つという傾向は強くなりますが(笑)。9回から7回に短縮されれば、自ずと熱中症のリスクは軽減されます。でも、7回制はあくまで熱中症対策ですから、夏を除く公式戦はしっかり9回制でやるなど、柔軟な対策が必要だと思いますね」
9回制堅持か。7回制導入か。高校野球を愛する人々の間で、議論はまだまだ続きそうです。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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