「ヤマは肩の問題を抱えていた」――ド軍投手コーチが証言する快投の秘密 崖っぷちで問われる超巨額12年契約の真価
堂々たる投球を毎登板ごとに続けている山本(C)Getty Images
銀河系軍団が崖っぷちに立たされている。
現地時間10月29日に行われたワールドシリーズ第5戦で、ドジャースはブルージェイズに1-6で完敗。これにより今シリーズ対戦成績が2勝3敗となり、王手をかけられた状態で、敵地での第6戦に挑む形となった。
負ければそこで21世紀に入ってから史上初のワールドシリーズ連覇の夢は潰え、25年シーズンは幕を閉じる。そんな危機的状況での大一番で先発マウンドを託されるのが、山本由伸だ。
こうした場面で役目が回ってくるのも、エースの所以なのかもしれない。ただ、今ポストシーズンにおける山本は、こうした展開で起用するチームの信頼も「必然」と言えるだけの目に見える結果を残している。
ここまで4試合に先発している山本は、28.2イニングを投げて、3勝(1敗)を記録。さらに防御率1.57、WHIP0.73、被打率.165と抜群の安定感を誇っている。とりわけ直近2登板の内容は圧巻で、いずれも完投をし、ポストシーズンでは、2001年のカート・シリング(ダイヤモンドバックス)以来、24年ぶりとなる連続完投の離れ業をやってのけた。
メジャー2年目にして、ドジャースと交わした12年総額3億2500万ドル(約491億円)の超巨額契約の真価を発揮している26歳。そのポテンシャルは、数多の投手たちを指導し、時に再起させてきた名コーチも舌を巻く。






