DeNA電撃復帰の筒香嘉智は“恐怖の6番”起用も?「ハマの至宝」を活かす最適解を考える

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キャプテンシーを持つ男の“見えない力”こそ――

 もし、ここに筒香が割って入るとすれば、最適解として考えられるのはファーストだ。というのも、2020年から打率3割を切ったことのなかった佐野が、昨年は.264と低調だったのだが、これは先頭打者を任されたことに加えて、慣れないファーストの守備に挑戦した影響もあるとみられるのだ。

 それだけに佐野をレフトで固定し、その穴をアメリカで内野も卒なくこなしていたアドバンテージもある筒香が埋める形がベターと見る。無論、宮﨑や佐野に休養日を与える際にも、内外野をこなせる器用さは貴重となる。

 次に打順だ。DeNAは開幕こそオースティンが2番に入る“攻撃型オーダー“でスタートしたが、頼みの助っ人砲が離脱してからはルーキーの石上泰輝や関根大気、1試合だが山本祐大が入るなど固定できていないのが現状である。

 そこに強打とNPB時代出塁率.382を誇る筒香が上位打線に入れば、昨年の打点王の牧秀悟を、佐野と宮﨑のリーディングヒッター経験者が挟む強力クリーンアップに繋がる理想的な流れが可能になるだけに、現状は「2番」に収まることが最善と見る。

 また、筒香が2016年の.393、17年の.326のような得点圏での勝負強さを発揮するとなれば、強力クリーンアップの一角にはめ込むことも可能。中軸の形を崩したくないのであれば、後ろを構える“恐怖の6番”を任せるオプションも他球団にとって脅威となるはずだ。

 そして、なにより弱小球団を引っ張り上げたキャプテンシーを持つ男の“見えない力”こそが、チームにとって最大の補強と言えよう。「ファンの皆様と勝利、優勝というものを強く思って、毎日ハードにプレーしていきたいと思います」と、いまだ果たしていない頂に到着するため、背番号25の挑戦は続いていく。





[取材・文/萩原孝弘]

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