祝・通算100勝! 中日・大野雄大が謳歌する「3度目の全盛期」
それでも大野は、2019年に就任した与田剛監督や阿波野秀幸コーチ(当時)らの力を借りつつ、再びローテの柱へ。19〜21年の3年間でノーヒットノーラン、45イニング連続無失点、沢村賞受賞、東京五輪金メダル獲得など絶頂期を迎えた。この頃にはチームの顔だけでなく、「88世代」を代表する左腕として存在感を示し、明るいキャラクターもプロ野球ファンに広く知られるようになる。
35歳シーズンの2023年、開幕直後に左肘の遊離軟骨除去手術を受けた関係で、わずか1試合登板のみに終わった。年齢的にももはやこれまでか、と思われるも、大野は鮮やかな「モデルチェンジ」を果たして、再び最前線に戻ってくる。
2024年、2年ぶり勝利を含む2勝。翌25年は5年ぶりの2桁勝利(11勝)を挙げて、カムバック賞を受賞。今季も5月上旬に3勝目をマークし、節目の100勝目に達している。
今はもうかつてのように150キロの速球は投げられない。それでもカットボールやツーシーム、時に100キロ台のスラーブを織り交ぜて、速球を早く見せる「技術」を遺憾なく発揮。2013〜15年の3年連続2桁勝利が最初の全盛期、19〜21年が2度目の全盛期とするなら、昨季からは3度目の全盛期を迎えていると言っても過言ではない。速球派が技巧派にモデルチェンジするのは難しいとされるが、大野はそのハードルを飛び越え、投球に円熟味が増している。
100勝目を飾ったあと、ヒーローインタビューで「次の目標は?」と問われると「101勝目を目指す」と答えた大野。節目とはいえ、まだまだ通過点。これからもチームのために腕を振ってくれることだろう。
[文:尾張はじめ]
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