高校投手のドラフト最注目右腕、今朝丸裕喜の将来像は? 高校時点では才木、山崎より上 将来性とフォームのスムーズさは特筆に値
将来性十分の今朝丸はゆくゆく、2024年ドラフトの出世頭になるかもしれない(C)産経新聞社
10月24日に迫ったプロ野球ドラフト会議。1位指名は大学生が多くなると見られるが、高校生の投手で最も評価が高いと見られているのが報徳学園のエース・今朝丸裕喜だ。2年連続で春の甲子園に準優勝。夏は初戦で大社(島根)に敗れたものの安定した投球を見せ、U18侍ジャパンでも主戦として活躍した。
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今朝丸の魅力は、高校生投手として評価が高くなるポイントを全て備えているという点である。
プロがまず高校生に求めるのは将来性だが、188cmの長身でフォームに目立った悪い癖がなく、まだ細身という点も逆にプラスに見える。公式戦で投げ始めた1年秋から3年夏にかけてストレートは10キロ以上スピードアップしたものの、まだまだ底を見せていない印象を受ける。さらに長身の大型投手の場合はコントロールに難があるケースも多いが、今朝丸については高い制球力も備えているのだ。
立ち上がりが少し不安定な部分はあるものの、試合を壊すようなピッチングを見せたことはない。高校生にしては十分すぎるほどの完成度も備えていると言えるだろう。故障さえなければ、身体の成長とともにピッチングも進化する可能性が極めて高く、2年目か3年目には1軍の先発ローテーション争いに加わっていることも十分期待できそうだ。
そんな今朝丸だが、プロでイメージが近い投手となると誰になるのだろうか。
まず190cm近い長身で高い制球力とスピードを備えた存在として近いのは才木浩人(阪神)が挙げられる。
才木も高校時代は今朝丸と同じ兵庫の須磨翔風でエースとして活躍しており、3年夏には報徳学園に敗れたが、ポテンシャルの高さが評価されてドラフト3位でプロ入りした。高校時代の才木も身体つきはかなり細かったものの、柔らかい腕の振りで高い位置から腕が振れ、身体ができればスピードアップしそうな雰囲気は十分に漂っていた。プロ入り2年目には早くも6勝をマークしている。その後はトミー・ジョン手術を受けたこともあって低迷した時期もあったが、昨年復活。今年は1年間ローテーションを守り抜き、チームトップとなる13勝をマークするなどエース格として十分な働きを見せた。高い位置から投げ下ろす腕の振りや、鋭く落ちるスプリットなども共通している部分だ。