「弱いドラゴンズをもう終わりにしよう」中日・柳裕也の演説は「アレ」級の威力

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 以来、何があっても泣かないと誓った柳。小学6年のとき、博美さんが交通事故で突然、亡くなった。葬儀で、泣き崩れる母に代わって、喪主のあいさつをしたのが柳少年だった。

「お父さん、僕はプロ野球選手になります。そして、お母さんと妹を守ります。だから、安心してください」

 約束通り、人前で涙を見せずに夢を語った柳。その思いを原動力に、プロ入りを実現させた。中日には16年ドラフト1位入団。21年には防御率と奪三振のタイトルを獲得し、主力選手としてチームをまとめる立場になった。

 今年は、横浜高校の先輩にあたるプロ通算154勝の涌井秀章(36)がトレードで加入した。涌井は柳について「沖縄入りしてご飯に一緒に行ったけど、その時も『勝ちたい、勝ちたい』とずっと言っていた。すごい熱い人だなと思って見ていた」。キャンプでは年長の涌井をあえて人前でイジり、チームに溶け込ませようとする柳がいる。

 コミュニケーション能力、リーダーシップ、内に秘めた強さ。何より、言葉で思いを伝えられる新選手会長が「弱いドラゴンズ」再建のキーマンになる。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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