【徹底比較】羽生結弦「ファンタジー・オン・アイス2023」をスポーツ6紙はどう報じたか
【スポーツ報知】
こちらも羽生ファンからは強い支持を受けているメディアです。何と一面はダービー予想ではなく、羽生さんの美しい演技。しかも五面もまるまる羽生さんで、こちらには担当記者によるレポートも。二ページによる大展開でファンのニーズに応えています。
「報知さんはここのところ『羽生推し』を徹底していますね。巨人、箱根駅伝に並ぶ重要コンテンツにするんだという心意気が、紙面から伝わってくるようです。カメラマンの写真も詩的で羽生さんの魅力を捉えている。熱のこもった紙面と言えるでしょう」
【サンケイスポーツ】
こちらも一面はダービー予想ですが、右上には「羽生結弦さん舞ったアイスショー」の見出しを入れて、六面に誘導。プログラムの表を入れるなど、資料的価値もある紙面になっています。
「各紙がアート的にこだわり、写真一枚でドーンとする中、サンスポさんは八枚も使用してお得感があります。いろんな表情を楽しんで欲しいという意図が読み取れますね。『即売に強い』サンスポさんだけに、そのあたりの読者ニーズを考えているのではないでしょうか」
【東京中日スポーツ】
怒濤の一面、最終面連続紙面。そのまま抜き取れば特大ポスターになるという、ファンにはうれしい紙面になっています。
「他社に比べてもページ数は少ない20枚の中で2ページを割くわけですから、これはもう『羽生で行く!』という社内の気合いを感じます。ちょっとだけ気になってしまうのは、広げた際に羽生さんの隣の演者の手が見切れていること。これをトリミングすれば100点でした(笑)」
【デイリースポーツ】
「ブレないデイリー」はもちろん一面に「逆転G倒6連勝」と銘打ち、推しである阪神タイガースの勝利を高らかにレポート。ならばと羽生さんは純粋な報道記事としての六面モノクロに加え、センターの十四、十五面で見開きのポスター展開しています。圧巻の三ページです。
「『見たか! ウチは三枚だぞ!!』という社内の叫びが聞こえてくるようです(笑)。デイリーさんは羽生さんを一面にする際には『デイリー』のロゴをスケート仕様にするなど、遊び心も満載です。ファンにとっても大満足の紙面と言えるでしょうね」
羽生さんを巡るスポーツ六紙の熱き報道は、これからも続いていきそうです。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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