飲み方にもニューノーマル「日本酒を割って飲む」
[文:健康わくわくサイト 人生100年時代に役立つトレヴィアをお届けします]
普通に日本酒が並ぶ日が来る!?
私は「日本酒」と聞くと真っ先に父を思い出します。その日の仕事が兎にも角にも終わったけじめにコップ酒をキュッとやる姿は、今も脳裏に浮かびます。父は夏でも温めの燗で飲むのが好きでした。生一本の信州の地酒をコップの半分くらいを一気に胃に流し込むスタイルでした。それを心配そうに見ていた母や祖母がいました。盛夏の頃は日本酒を飲む前に、一杯だけビールを飲み干していました。乾いたのどが潤う様で美味しそうでしたね。日本酒のあの飲み方では、強いアルコールが食道や胃の内壁に当たってダメージを受けて、胸焼けを起こすのではないか?と子どもながらに気遣ってしていました。
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私は50歳過ぎまで、グラスやジョッキ1杯のお酒に含まれているアルコールの量などお構いなしで、父のように呷る飲み方でした。父親譲りってやつですかね?単純に飲み干したお酒の量が飲酒のバロメーターとなっていました。適度な量のアルコールを飲むのなら、グラスに含まれるアルコールの含有量を低くして飲めば、からだにやさしい飲み方になる。
今は日本人の日本酒離れが進んでいる。そこで日本酒を生一本で飲むのではなく、カクテルみたいに何かと割って飲むことを、酒造会社や飲食店が消費低迷の打開策にしているようです。(※1)カクテルといえばスペインのサングリアがあるように、アルコールをカクテルにする楽しみ方は海外の方々も受け入れ易いでしょう。
むかし日本酒は一升瓶で売られているのがほとんどでした。もちろんお酒好きの父でさえ、毎晩ひと瓶を空けることはありませんでした。なので開封したお酒を保存する必要がありました。開封するとアルコールが酢酸へと酸化が進んでしまいます。そうなると風味が変ってしまいますよね。けどカクテルにすることであまり気にならないそうです。ライト感覚で飲めるのもからだに良さそうです。
この飲み方、生一本が信条の父にしてみれば邪道と思うでしょうね。首を横に振るのが目に浮かびます。