【医師に相談】グロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)とはどのような病気ですか?
Q:グロインペイン症候群はどうやって治すことができますか?
治療は安静、リハビリテーションなどの保存療法が行われます。可動性、安定性、協調性の問題を評価し、マッサージ、筋力訓練、協調運動訓練などの運動療法を行います。
保存療法に抵抗して長期間疼痛が消失しない場合は、メスを入れる外科手術が考慮されることもありますが運動復帰までに時間がかかってしまいます。
当院ではカテーテル治療という特殊な治療法を行っています。痛みの原因になっている異常な血管を標的とした治療です。
Q:治療期間はどのくらいですか?完治までの期間を教えてください。
グロインペイン症候群の治療にかかる時間は、症状の重症度、原因、選択される治療法などが関与します。
軽症の場合はスポーツ中止、安静、保存療法などで1~2か月で改善します。重症の場合は数か月かかることもあります。
一部の患者様は、症状の持続的な管理が必要となり、定期的な物理療法や薬物療法、運動療法などを受ける必要があることがあります。このような場合は長期間にわたることがあります。
Q:グロインペイン症候群でやってはいけないことは何ですか?
グロインペイン症候群の症状を悪化させる行動や動作や負担はさけてください。自己診断や誤った治療は症状を悪化させる可能性があります。
痛みを和らげるためには適切な休息と身体活動の調整が必要です。特定の姿勢や運動が症状を悪化させることがあるので痛みがでるような無理な姿勢や運動を避けるべきです。最も重要なことは、グロインペイン症候群の治療は医師や専門家の指導に基づいて行うことです。症状が不安定である場合や治療に疑問がある場合は、すぐに医師に相談し、適切なケアを受けるようにしましょう。
Q:グロインペイン症候群に効果的なストレッチはありますか?
ここでは代表的な3種をご紹介いたします。
■その1 股割り(内転筋ストレッチ)
疼痛部に近い内転筋群のストレッチです。このストレッチ自体が強い痛みを伴う場合は避けてください。
つま先と膝を大きく外に開き腰を落とします。この体勢がきつければ椅子などに浅く腰を掛けても大丈夫です。胸を張りながら肩を前方に押し出し、手で膝の内側を押し、内もものストレッチを感じます。 20~30秒ほど行いましょう。
■その2 腸腰筋のストレッチ
こちらも疼痛部に近い股関節前面のストレッチです。
片膝立ちの姿勢から体を前方へ移動していきます。この時おしりを後ろに残さないように前の方へ出していくと、膝を付いた側の股関節前方のストレッチ感を感じやすいです。
20~30秒ほど行いましょう。
■その3 広背筋のストレッチ(胸椎の伸展可動性改善)
背中にある広背筋が硬いと骨盤の動きが邪魔されグロインペインに対し負担となります。また胸椎・胸郭の可動性を出すことも改善には重要です。
四つ這いの姿勢から手を大きく前方に置き、胸を地面に近づけましょう。この時おしりの位置は高い位置をキープしましょう。肩に痛みがある場合は無理のない程度に和らげてください。
20~30秒ほど行いましょう。
Q:早く治すためにはどうしたらいいのでしょうか?
軽症であれば1、2か月で治りますが、重症となると簡単には治りません。早期の診断と治療を受けることで早く治ることが多いため、症状がある場合は早めに医師に相談しましょう。
安静やストレッチ、リハビリなどの保存療法が原則です。ただし、このような保存療法では簡単に痛みが消失しないことも多いです。異常な血管ができて痛みが生じることがあり、その血管を標的とした運動器カテーテル治療によって競技復帰までの期間が短縮できるケースもあります。
異常な血管
[文:オクノクリニック | モヤモヤ血管による慢性痛治療]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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