【医師に相談】偽痛風(ぎつうふう)とはどのような病気ですか?

タグ: , 2025/1/21

[文:オクノクリニック | モヤモヤ血管による慢性痛治療(https://okuno-y-clinic.com)]

Q:偽痛風とは何ですか?

偽痛風(ぎつうふう)とは、発作の症状が痛風発作に似ていることからつけられた名前です。正式には、ピロリン酸カルシウムという名前の結晶が関節内にできてしまい、そこに対する炎症が生じて発生する急性の発作です。

痛風は中年の男性の方に多いですが、偽痛風は女性で高齢の方に多いです。最もなりやすいのは80代の女性の方です。急激に何の前触れもなく、関節の痛みが発生します。
発作が起きやすい関節は膝関節が最も多く、それ以外に肩、肘、手首、股関節、足の関節です。また珍しい部位として首や腰などにも起こることがあります。

偽痛風の発作は早ければ2~3日、長いと1週間位で落ち着くことがありますがそれ以上かかることも稀にあります。また発作は繰り返すことがあります。短期間だと1ヵ月ほどで繰り返したり、長いと2~3年後に症状を繰り返すことがあります。

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Q:偽痛風と痛風の違いは何ですか?

偽痛風と痛風は、どちらも急性の関節炎を引き起こす疾患ですが、それぞれ原因となる結晶や症状、好発部位、発症の年齢などに違いがあります。

痛風の場合は、尿酸値が高いと言う特定の血液検査の異常が検出されますが、偽痛風の場合は血液検査では異常が出ないことが多いです。
また痛風はアルコールを制限や食生活に気をつけることが予防に役立ちますが、偽痛風では生活習慣で予防する方法はあまり報告されていません。

痛風は、足の親指の関節(第一中足趾関節)に最も発症し膝、足首、手指の関節、肘など他の関節にも発症することがあります。偽痛風は、膝関節に最も多く発症し足首、手首、股関節などの関節にも炎症が起こることがあります。痛風と比べると、偽痛風は足の親指の関節に症状が出ることは少ないです。

また、痛風発作には前兆があることが多く、何かモヤモヤとした感覚を感じるため、発作前兆時に発作を軽減させる薬を内服することで発作の強度を抑えることが可能な場合があります。これに対して、偽痛風では前兆が無いことがほとんどで、予防的な投薬は一般的にはできません。

Q:偽痛風の主な症状は何ですか?

偽痛風の症状は何の前兆もなく、突然かつ急激に関節または関節周囲が赤く腫れ、関節を動かせなくなるほどの急性炎症を起こします。発作がよくでる部位は膝関節で足首、股関節などの関節にも発症します。

偽痛風の発作の期間は、個人と関節炎の程度により異なりますが、治療が早ければ2~3日長くかかっても1週間ぐらいで落ち着く場合が多いです。

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