お風呂のカビに潜むカビや菌に潜むリスクとは・・・大掃除のこの時期に対策を
近年急増している肺の病気、肺非結核性抗酸菌症(以下、肺NTM症)という病気をご存知でしょうか。肺NTM症とは結核菌・らい菌以外の抗酸菌によって引き起こされる病気で感染すると、しばらくは症状がない状態が続き、その後、肺の炎症が進むと、せきやたん、血の混じったたんなどの症状が表れます。さらに進行すると、一時的な発熱や全身のだるさ、食欲低下による体重減少といった症状が起こります。
結核との大きな違いはヒトからヒトへと感染せず、病気の進行が緩やかであるにも関わらず、抗菌薬による治療が難しく、確実に有効な治療法がないため、患者数が増加している現状にあります。
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■肺NTM症と浴室の環境
肺NTM症の原因の一つとして考えられているのが、浴室での環境だといわれます。42℃前後の温度で繁殖しやすいこの菌にとって、気密性の高い浴室は最適な環境で、とくに、浴槽のお湯の注ぎ口やシャワーヘッドのぬめり、湯あかに潜んでいることもあるといわれます。そして、そうした場所で発生する水しぶきや霧状の水滴の中にいる菌を、肺に吸い込むことによって感染するとも考えられるため、注意が必要です。
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