予防医療におけるリハビリテーションの重要性
生きるもの全ては病気になると、それまでの日常生活に支障が出て来ます。困ればそれが弱点になります。フレイル(老化による虚弱)とは、
1.身体的フレイル
2.精神・認知的フレイル
3.社会的フレイルがあります。
又、高齢者の精神状態の特徴は、
①身体的喪失
②精神的喪失
③社会的喪失
④経済的喪失
⑤人間関係の喪失です。(※)
これらの5つの喪失と3つのフレイルが、ご高齢に方々に圧し掛かってくるのですから、困り具合がいかに深刻なのかが分かります。何とかして元気にして差し上げたい気持ちになりますね。
特に『理学療法士』(Physical Therapist)は患者さんなどに対する運動療法の専門家です。
リハビリテーションも対象となる疾患や臓器によって、専門的な技術や方法があります。
「心臓リハ」「呼吸器リハ」「糖尿病リハ」「脳卒中リハ」などです。
今回はその中で「がん」「呼吸器疾患」「糖尿病」の各リハビリとフレイルの対策について、みなさんとご一緒に特徴をおさらいしてみたいと思います。
(※)出典;真野俊樹処著 健康マーケティング 第1版第1刷
3つの生活習慣病とフレイル対策
以下に3つの項目の特徴としてご紹介します。
特徴1:がんとフレイル対策
有酸素運動の代表格「ウォーキング」
がんになると「悪液質」になる場合が多い(がん患者の50~80%発症)です。これは栄養療法で改善することが困難な著しい筋肉量減少をいいます。
同化とは栄養エネルギーを体力に必要な物質(例えばタンパク質)に換えること。しかし悪液質になるとその逆で、からだに必要な物質を、生きていくために必要なエネルギーに換える「異化」の方が進んでしまう。
その異化を防ぐリハビリがあるそうです。有酸素運動と抵抗運動(いわゆる筋トレ)だという。有酸素運動はウォーキングを基本とする。単に歩けばよいというものではなく、時には早歩きして、息が少し上がるくらいで会話ができる程度が良い。抵抗運動は重りやゴムなどで負荷を掛ける運動のこと。これは筋肉増強運動として同化を促進します。
参考;介護予防・フレイル予防における理学療法士の役割と業務連携 埼玉医科大学理学療法学科 高倉保幸先生講演