知っているようで知らない!腰椎椎間板ヘルニアとは

タグ: , 2020/4/8

身体の中で何が起こっているの?

腰椎椎間板ヘルニアでは、身体の中で何が起こっているのでしょうか。ここからは詳しく説明します。

人の身体は椎間板が重要!
背骨の構造は椎骨と呼ばれるブロック状の骨が連なって一本の柱を構成していますが、この椎骨の間には椎間板と呼ばれる軟部組織が挟まっています。椎間板は80%が水分で構成されているとても柔らかい組織で、身体にかかる衝撃を吸収するクッションの働きをしています。

立位では上半身にかかる体重を背骨が支えているのですが、硬い骨だけでは身体の重さを受け止めるだけになるのでいずれ背骨への負担が蓄積し、背骨自体を損傷してしまいます。しかし、椎間板がクッションとして働いてくれているおかげで、上手く重さを逃してくれているのです。つまり、椎間板は人の身体にとって無くてはならないものなのです。

椎間板は、地面に対して垂直にかかる圧には強いですが、横からの圧や捻りの動作にはそれほど強くありません。不良姿勢や激しい運動などによって、椎間板にとって不自然な負荷がかかりすぎると、椎間板の中にある髄核というゼリー状の組織が飛び出してしまうのです。

1番怖いのは「麻痺」
背骨には縦に走るトンネルのような空洞があります。これを椎孔といい、その中を中枢神経の脊髄が通っています。脊髄がヘルニアによって圧迫されるとヘルニアの症状の中でも最も怖い麻痺が起こります。

脊髄は脳の延長で各椎骨の間から脊髄神経を全身に向かい出しているのですが、この脊髄神経は「運動神経」と「感覚神経」の2つに関与しています。ヘルニアによって脊髄が圧迫されることでこの2つの神経が侵されると、「力が入らない」、「触られた感覚がない」などの麻痺の症状を起こします。

痛みやしびれなどもヘルニアの症状であるのですが、その時点では改善が見込まれることもあります。しかし、麻痺が起こると器質的な疾患になるので、手術によりヘルニアを摘出しないと症状の改善は難しいでしょう。





麻痺症状はヘルニアの場所による
椎骨の間から出ている脊髄神経はそれぞれどこへ向かうかが決まっています。そして神経伝達は中枢神経から末梢方向へ向かうので、脊髄のどこでヘルニアがあるかで麻痺を起こす部位が変わるのです。見方を変えると麻痺を起こした部位によってヘルニアの部位が特定できるということになります。

腰椎椎間板ヘルニアの好発部位は、L3-L4(第3腰椎と第4腰椎の間)・L4-L5(第4腰椎と第5腰椎の間)・L5-S1(第5腰椎と第1仙椎の間)です。それぞれ神経支配領域が違うので、見てみましょう。

L3-L4:感覚神経/膝から下腿部の内側、運動神経/大腿四頭筋
L4-L5:感覚神経/下腿部前面から足の甲、運動神経/前脛骨筋・長母指筋・長趾伸筋
L5-S1:感覚神経/足部と足裏の外側、運動神経/下腿三頭筋・長母指屈筋・長趾屈筋

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