「バカッター投稿問題」 野球部出身者は使えるは幻想なのか?
企業の人事担当者の「定説」に疑問を投げかける結果に
そしてこの一件は、就職活動においての人事担当者の「定説」にも疑問を投げかける結果となりました。
「定説」とは、次のようなものです。
「迷ったら野球部経験者を採用しろ。声を出し、社内の空気を良くしようとする。自己犠牲の精神を持ち、フォア・ザ・チームの心意気で組織に尽くしてくれる。厳しい環境で青春時代を送ったことから、タフな心身を誇り、必ずや目標達成に貢献できる」
読者のみなさんの周囲にも、野球強豪校出身のこのような思い当たる同僚はいませんか。「オレが、オレが」になりがちな社内の生存競争の中で、送りバントや進塁打をいとわない。決してその働きぶりは数値化されて評価されるわけではないが、彼がいるといないのとではチームのモチベーションが違うんだ、という。
コンビニオーナーが想像もしなかった結末…
きっと今回の「舞台」となったコンビニのオーナーさんも、このような期待を胸に採用したことでしょう。ただでさえコンビニ業界は人手不足。首都圏では外国人労働者の方々も増えてきました。
そんな中、バイト募集に応募してきた若者の履歴書を見たら、強豪校の野球出身者だった。礼儀正しいし、のみ込みも早い。シフトがなかなか埋まらない深夜帯などもある程度、任せることができそうだな-。
まさかこんな結末を迎えることになるとは、想像できなかったに違いありません。
二人は解雇になったようです。それでは急遽、空白になってしまったシフトの「穴」は誰が埋めるのでしょうか。「代打」は見つかったのでしょうか。緊急事態とはいえ、そこに過重労働といった無理は生じたりしていないでしょうか。
球界関係者にも影を落とした今回の騒動。ちなみに二人が「ウケる」と思ってSNSに投稿した「しらたき動画」は、何度再生しても全く面白くなかった。
コンプライアンスと同時にギャグセンスも学んで欲しいと言っては、ちょっと意地悪でしょうかね。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]