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世界貿易機関(WTO)の次期事務局長選挙をめぐり、韓国の文在寅政権が板挟み状態になっている。猛プッシュする産業通商資源部通商交渉本部長の兪明希氏の敗北が濃厚になったものの、支持を表明した米国のトランプ政権の手前、撤退できずにいるのだ。新事務局長は11月7日までに選出される予定だったが、果たしてどうなるか。
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新事務局長ポストを争っているのは、兪明希氏とナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ元財務相。どちらが就任してもWTOで初めての女性トップとなる。
オコンジョイウェアラ氏は世界銀行で専務理事を務めたほか、ナイジェリア外相の経験もあり、調整力が期待されている。アフリカ諸国のほか、アフリカで影響力を強める中国や欧州連合(EU)などの支持を集め、日本も推しているとされる。WTOが10月28日に開催した非公式会合では多くの加盟国がオコンジョイウェアラ氏を支持。ところが、米国が反対したため、継続協議となった。WTOの決定は全会一致が原則のためだ。
「USTR(米通商代表部)は声明で、兪明希氏について『有能なリーダーになるために必要な能力をすべて持っている』と評価し、支持を改めて表明しました。WTO報道担当者は『米国から、オコンジョイウェアラ氏は支持できないとの発言があった』とも明かしています。ナイジェリアは中国から多額の経済支援を受けていることから、対立する中国がWTOで影響力を強めるのを警戒しているのはアリアリです」(経済紙記者)
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