「KOしなければ試合を盗まれる」ネリが母国メディアに語った“井上贔屓”への懸念「日本で勝つにはどうすればいいか」
井上戦に対する意気込みとともに、自身が抱く懸念も口にしたネリ。(C)Getty Images、(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext
日本での歴史的な一戦に向け、緊張感を強める元世界2階級制覇王者から思わぬ発言が飛び出した。
話題となっているのは、来る5月6日に東京ドームで世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)と対戦するルイス・ネリ(メキシコ)が、現地時間4月11日に母国メディア『Izquierdazo』のインタビューで口にしたコメントだ。
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舞台となる東京ドームで、ボクシングの世界戦が行われるのは、1990年2月11日にマイク・タイソンとジェームス・ダグラス(ともに米国)がヘビー級王座戦を繰り広げて以来の快挙。それだけにネリも「イノウエはパウンド・フォー・パウンドで、多くの人からNo.1と考えられている。(勝てば)最大の功績になる」と鼻息を荒くする。
無論、世界が熱視線を向ける檜舞台であっさりと負けるつもりはない。下馬評では井上有利の声が圧倒的だが、「もちろん何が問題かは理解している。俺たちはそれに対して上手く取り組んでいる」と自信を漲らせる29歳は、続けざまにこう言い放っている。
「俺は賢くなるつもりだ。打たなきゃいけない時に打って、逃げなければいけない時には逃げる。そして、ボクシングしないといけない時はボクシングするつもりだ。正直に言うと、日本で勝つにはどうすればいいかを考えている。日本だから(井上を)KOしなければ、試合を盗まれてしまうんだ」
王者の本拠地に乗り込むネリは、判定に持ち込まれれば、井上贔屓のジャッジが下される可能性が高いと論じた。実際、井上に対する贔屓の事実はないわけだが、そうしたメンタルで臨むというのは、当然の心積もりと言えるかもしれない。