【侍ジャパン】プレミア12連覇ならずも得た“収穫” 26年WBCへ若い選手たちが向き合う「課題」と「責任」
侍ジャパンはプレミア12連覇とはならなかった(C)Getty Images
プレミア12連覇に挑んだ侍ジャパンは11月24日、東京ドームで台湾との決勝戦に臨み0-4で敗れ、準優勝に終わった。
今大会、WBCとは違う“空気”で行われることはわかっていた。長いシーズンを戦い抜いた後に行われる11月開催。それに合わせて日本シリーズと同時期に宮崎合宿を行わなければならず、大会前からの熱量もやや欠けていたように感じる。
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それでも、宮崎合宿初日から若い選手たちが代表に選ばれたことを意気に感じて練習に励む姿、言葉や表情からもそれを感じることができたことに、少しホッとした気持ちになった。
五十幡亮汰は「今後の自分の野球人生のためにも、すごく大切な時間ですし、そういう時間にしたい」と目を輝かせ、小園海斗は「若い選手が上がってこなければいけないと思っていますし、こうやって選んでいただいてしっかり結果残していけるように、アピールできるようにという思いがあります」と、決意をみなぎらせていた。
大会が始まり、4番を任せられた森下翔太は「任されたからには最後まで4番でいきたいという思いがある」と、侍ジャパンの4番としての誇りを胸に戦った。
大会前に4番候補に挙げられていた村上宗隆、岡本和真といった一発長打が期待できる選手たちがケガの影響で出場できなくなった。井端弘和監督は1番から9番まで打線のつながりで勝利をつかみたいという思いがあった。4番の最有力候補だった牧秀悟を6番に据えるなど、打線をうまく機能させながら全勝で決勝までたどり着いた。
しかし、打線は水もの。決勝戦では5回に戸郷翔征が2発を浴びて4点を先制されると、劣勢の中で流れを日本に引き寄せるような一発が欲しかったが、台湾投手陣の前に4安打に封じ込まれて完封負けを喫した。
辞退者が多く出る中、チーム編成で最後まで苦労した。それでも今できるベストな布陣で臨み、投手陣もWBCを経験した戸郷、大勢、高橋宏斗を中心に、初めて侍ジャパンを経験する井上温大を大事な大会初戦に先発させるなど、左腕には大きな財産となったはずだ。