大船渡・佐々木、出場機会の無いまま県大会決勝で敗退、7年前の大谷は?
最速163kmを誇る大船渡高・佐々木朗希投手の最後の夏は終わった。7月25日の岩手県大会決勝・花巻東戦。疲労を考慮され1度もマウンドに立つことなく、出場機会のないまま2-12で敗れ去った。
「試合に出たい、投げたい、というのはありました」。涙を流しながら佐々木はそう心情を口にした。前日24日の準決勝、129球を投げて完封していた。21日の4回戦では延長12回を194球で投げ抜き、21奪三振、公式戦高校最速タイの160kmをマークしていた。
過密日程を問題視する声
国保陽平監督は「故障を防ぐためです。未来があるので」と説明した。勇気ある決断と評価する声がある一方で、批判の声も挙がった。準決勝と決勝が連戦となる過密日程を問題視する向きも強い。
令和の怪物と呼ばれる佐々木だが、その評価を確かなものとしたのが、4回戦で計測した160kmの直球だった。2012年、花巻東の大谷翔平が残した数字に並んだ。決勝で大船渡を下したのが、その花巻東だったというのも運命的でさえある。
ではその大谷の高校3年、最後の夏はどのようなものだったのか。現在はメジャーリーグを舞台に大暴れしている大谷でも、最後の夏は佐々木と同じく県大会決勝で敗れ、大粒の涙を流していた。
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