阪神・近本、ヤクルト・村上新人王争いは?中日・根尾の出場により達成された1967年以来、2度目の快挙とは?
世代最多の4球団指名競合だった男が大トリを飾り、52年ぶりとなる記録が生まれた。中日・根尾昂内野手が9月29日の阪神戦で1軍デビューを飾った。
根尾は7回守備から遊撃で出場。8回2死一塁で迎えた初打席は3球三振に終わった。高校時代は大阪桐蔭高3年時に春夏連覇を飾るなど、庭としていた聖地・甲子園。慣れ親しんだ球場のはずだが、この日ばかりは少々硬く映った。
1967年以来、2度目の快挙
これで昨年のドラフト会議で1位入団した12選手全員が、初年度に1軍デビューを果たした。これは1966年に1次、2次ドラフトでいずれも1位指名された全24選手がデビューした1967年以来、2度目の快挙となった。
大物揃い、といううたい文句に偽りはなかった。昨年のドラフトでは1位指名で根尾に中日、日本ハム、巨人、ヤクルトの4球団が競合。小園海斗内野手にも広島、オリックス、DeNA、ソフトバンクの4球団が競合した。また藤原恭大外野手にロッテ、楽天、阪神の3球団。西武が松本航投手を一本釣りした。
外れ1位では辰己涼介外野手に楽天、阪神、巨人、ソフトバンクの4球団が競合。上茶谷大河投手にもDeNA、ヤクルトの2球団が競合した。オリックスは太田椋投手、日本ハムは吉田輝星投手をこの時点で指名した。
外れの外れ1位は阪神が近本光司外野手、巨人が高橋優貴投手、ソフトバンクが甲斐野央投手、ヤクルトが清水昇投手を指名。12選手全員がしっかりと1軍デビューを果たした。
ただ出場するだけではなく、数字を残した選手も多いが、一番の出世頭は阪神・近本だろう。セ・リーグの新人安打記録を更新する159安打を放ち、36盗塁でタイトルを獲得。打率・273、9本塁打、42打点で新人王の有力候補に挙がる。