西武とヤクルト、共に「打高投低」なのに優勝と最下位なのか?高津新監督に求められる事とは?
ウチにはホームラン30発トリオがいるのに、なぜダントツの最下位に沈んでしまったのか…。
ヤクルトファンはそう嘆きます。セ・パ両リーグはともにレギュラーシーズンを終え、ヤクルトは59勝82敗2分けの勝率4割1分8厘で6位に終わりました。首位・巨人とは18ゲーム差、5位・中日とも9ゲーム差ですから、なかなかの悲しい結末です。
村上が大ブレイク
しかし、燕党にとっては絶望的なシーズンだったかというと、決してそうではありません。期待の高卒2年目ルーキー・村上が大ブレイク。打率こそ2割3分1厘とセ・リーグで最下位の30位ですが、本塁打36本、96打点と打ちまくり、「村上の成長を見届ける喜び」にあふれた1年でもありました。
山田哲、バレンティンも30発以上をマークしたため、「30発トリオ」の放つど派手な「神宮花火」に酔いしれた1年。それでも、交流戦も含めて全11球団に負け越しという結果は重く、高津新監督による立て直しは急務になります。
ファンの中にはこんな疑問を抱く方々も多いことでしょう。
「パ・リーグで2連覇した西武もヤクルトと同じく、チーム防御率と総失点はリーグ最下位で、ともに『打高投低』のチームなのに、なぜこんなに差がついてしまうのか」と。
確かに「山賊打線」の異名を誇る西武は首位打者に森、本塁打王に山川、打点王に中村、盗塁王に金子と、「最高出塁率の日本ハム・近藤」をのぞき、打撃タイトルを寡占。同一球団の異なる5人がタイトルを獲得するのは史上初の快挙となりました。
一方でチーム防御率は4・35と投手力に苦しみ、一時は首位・ソフトバンクに8・5ゲーム差をつけられましたが、130試合目で初めて首位に躍り出たのでした。