歴史的異変!巨人FA惨敗もG党がショックなしの理由とは?
まさに「ふられ気分でロックンロール」です。FA強者だった巨人にとって「歴史的転換点」とは、言い過ぎでしょうか。
昨オフ、巨人のFA戦線は「惨敗」に終わりました。ターゲットに定めたのは楽天・美馬学投手とロッテ・鈴木大地内野手の二人でした。
ところがふたを開けてみたら、美馬投手はロッテへ、鈴木内野手は楽天へ-。最終的には「事実上の1対1トレード」とも称される結果に終わったのですが、「異変」はFA強者としても知られる巨人が、両者ともに争奪戦へ参戦の意向を示しながら、取り逃してしまったことにあります。
「FA常勝軍団」がまさかの連敗・・・
1993年にFA制度が導入されて以降、良くも悪くも、このシステムを活用する中心には、巨人がいました。
同制度で巨人に移籍した選手は12球団でダントツとなる計26人。93年の中日・落合博満を始め、94年の広島・川口和久&ヤクルト・広沢克己、96年の西武・清原和博、99年のダイエー・工藤公康&広島・江藤智、06年の日本ハム・小笠原道大ら、日本プロ野球史を彩ってきたビッグネームがずらりと名を連ねます。
FAの争奪戦において、巨人が過去、勝者でありえたのは、どんな理由が考えられるでしょうか。
一つは「資金力」。前述の落合さんも繰り返し述べていましたが、「プロの評価=お金」であることは、疑いようのない事実です。プロ野球選手はけがをしたら引退を余儀なくされる、過酷なビジネス。旬のうちに高評価=よりよい報酬を提示してくれる球団を選ぶのは、当然でもあります。
さらには「巨人ブランド」も魅力あふれるものでした。人気は全国区。東京ドームで主催される試合はシーズンを通して、ほぼ満員です。昭和の野球少年は誰もがYGマークに憧れを抱いたもの。子供の頃からテレビで見ていた選手たちと一緒に日本一を目指したい。巨人からのオファーに心が揺れ動かない選手は、過去ほとんどいませんでした。
そんな「FA常勝軍団」が昨秋、まさかの2戦2敗を喫してしまったのです。