元DeNA・林昌範も苦しんだ プロ野球選手の天敵は「花粉症」
若手時代は目のかゆみを和らげるサングラスもつけられなかった
みなさん、こんにちは。元DeNAの林昌範です。連載企画6回目の今回はプロ野球選手が春先に悩まさせる「花粉症」について書かせて頂きます。
僕はこの時期に目のかゆみ、鼻水が止まらないのですが、妻(京子さん)も目を真っ赤にして辛そうです。我が家では愛犬のトイプードル・タイロンウッズを飼っています(名前の由来は現役時代に中日のタイロン・ウッズ選手に痛打を浴びた翌日に購入したからです…)。この時期は妻が犬の散歩から戻ってきたと時に、くしゃみがひどくなります。おそらくウッズの体毛に付着した花粉が原因だと思います。この時期はウッズに近寄らないようにしています。
少し話がそれましたが、花粉症に悩まされる選手はこの時期が本当に辛いです。ドーピングに引っかかるため、処方薬もうかつに飲めません。僕が発症したのはプロ1年目の19歳。当時巨人2軍のキャンプ地だった宮崎・清武はスギの木が球場の外を覆っていました。コンタクトレンズをつけているため目のかゆみが止まりません。今は新人選手も度付きのサングラスをつけて練習していますが、当時の若手は先輩方に「サングラスつけるなんて生意気だ」と思われるんじゃないかと不安で誰もつけませんでした。
辛いのは練習中だけではありません。登板前にティッシュで鼻水を出し尽くしたつもりでも、マウンドでは鼻水がたれてくる。今みたいにスローモーションの映像技術が進化していたら、投げる際に鼻水が飛び散ってみっともなかったと思います。試合前から疲れ切った表情でトレーナー室に駆け込んでいる選手もいます。重度の花粉症はパフォーマンスにも影響するので、対処法を知りたい選手は多いと思います。
■編集部からのお知らせ
3月7日に発売の雑誌「CoCoKARAnext」では読売ジャイアンツ・菅野智之投手のインタビューの他、プロ野球選手に学ぶ仕事術などストレスフルな時期を乗り越える情報を掲載。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません
[文/構成:ココカラネクスト編集部 平尾類]
林 昌範(はやし・まさのり)
1983年9月19日、千葉県船橋市生まれの34歳。市立船橋高から01年ドラフト7巡目で巨人入団。06年には自身最多の62試合に登板するなど主に救援で活躍。08年オフにトレードで日本ハムへ移籍した。11年に退団し、12年からDeNAに加入。昨オフに戦力外通告を受けて現役引退した。通算成績は421試合で22勝26敗22セーブ99ホールド、防御率3・49。186センチ、80キロ。左投左打。家族はフリーアナウンサーの京子夫人と1男1女。