癌、認知症、うつ、心臓病、脳卒中、熱中症のリスクも 4,000万円の経済格差を引き起こす運動不足による「筋欠」
[記事提供:株式会社MTG]
新型コロナウイルスの影響で、最近運動ができず身体がなまってしまったと感じている方も多いのではないでしょうか。
運動不足による筋肉の衰え=「筋欠」なんて言うらしいですが、夏本番に向けて、日々暑さの増している環境下では筋欠によって、熱中症のリスクが高まっていることが専門家から指摘されています。
筋肉にはそもそも貯水機能があり、筋肉が衰えてしまうことで身体の中に蓄えておける水分量が減ってしまうため熱中症にかかりやすくなってしまうのです。特に今年はマスクを着けて外出する人がかなり多くなっていることが予想されるので、さらに注意が必要ですね。
今こそ見直したい筋肉の重要性
さらに、「筋欠」は様々な疾患の発症率を高める可能性があることが分かってきています。
代表的な例として挙げられるのが、いまや国民病とも呼ばれる糖尿病。3,40代になり筋肉の減少で代謝が落ちてくると、体内で消費される糖分が減少し血糖値が上昇するのが、その一因といわれています。
また、癌の発生率についても運動との関係性が明らかになってきました。国立がん研究センターの統計によると、2017年に癌で亡くなった日本人は約37万人。また、生涯でがんに罹患する確率は、男女ともに2人に1人と、ともに高い割合となっています。がん細胞は、免疫がしっかり働くことで体から排除されます。そして免疫力を高めるのにもっとも効果的だと考えられているのが運動なのです。
さらに、運動により筋肉を鍛えることはメンタルにも非常にいい影響を与えることがわかってきています。体を動かすことで脳の働きも活性化され、記憶力が向上し、勉強や仕事などの効率が上がることで、結果、精神的ストレスの緩和に繋がります。ほかにも、筋トレをすることで、インスリン様成長因子(IGF-1)という物質が脳体内に生成されます。これは、筋肉の成長を促す物質でありつつ、アルツハイマー型認知症の原因となる脳内のアミロイドべーターというたんぱく質を減少させます。そのため、運動をすることでアルツハイマー型認知症にもなりにくくなるのです。女性の方が男性よりも認知症が多いのは筋肉量が少ないことが関係しています。このように、「筋欠」がもたらす将来の健康リスクに対し、日頃から運動を心掛けて筋肉を鍛えることが、今すぐ始められる最善の策と言っても過言ではないでしょう。