ストレスが咳を起こすメカニズムとは
緊張すると咳きこんでしまう、なかなか咳が取れなくて辛い、そんな経験ありませんか?そんな咳の原因の一つとして、ストレスが挙げられます。
その咳によるストレスを解消することで楽になることもある一方、咳を放置してさらに深刻な病気にかかることもあるんです。そこで、咳とストレスの関係と、咳への対策についてご紹介します。
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ストレスが咳を起こすメカニズム
そもそも何故ストレスが咳を引き起こすのでしょうか?咳とは、肺への空気の通り道である気道に痰などの分泌物が溜まったり、ホコリやゴミなどの異物が入ったりしたときに、それらの分泌物や異物を身体の外に出そうとする働きのことです。気道の表面の粘膜にあるセンサーが分泌物や異物を感知すると、その刺激が脳に届きます。脳は、横隔膜や肋間膜などの呼吸をつかさどる筋肉を動かす指令を出して、咳がでるわけです。
このように、咳自体は、正常な呼吸を保つために不可欠な身体の働きです。気道に分泌物や異物があるときは、咳が出なくてはむしろ困るわけですが、ストレスを感じると、必ずしもそうではないときにも咳が出たり、咳の症状が続いたりしてしまいます。
ストレスを強く感じた際にまず活発になるのが交感神経です。交感神経が活発になると、血管や気道が広がり、脈拍が早くなります。そしてこの働きを抑えるのが副交感神経であり、通常は、その働きによって身体は正常な働きを取り戻します。
しかし、ストレスを延々と感じ続けている状態では、自律神経、つまり交感神経と副交感神経の働きのバランスが崩れ、副交感神経が優位になり過ぎてしまうことがあります。その場合、気道は平常よりも収縮して狭くなってしまい、平常ならば問題ない分泌物や異物にも反応し、咳の症状がでてしまうのです。