「お前はいつも困っている」古田敦也氏と嶋基宏氏 2人の愛弟子が語る「ノムラの考え」
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楽天とヤクルトで活躍、昨年限りで現役を引退した嶋基宏氏が古田敦也氏のYouTubeチャンネル「フルタの方程式」にゲスト出演。
野村克也氏の「最後の愛弟子」ともされる2人が、野村氏の命日である2月11日に行われた対談で、教え子ならではの様々なエピソードを披露した。
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現役時代、共に球界を代表する名捕手として活躍をした2人。その活躍は恩師である野村氏の教えがあってこそともされるが、中でも1番叩き込まれたのが「配球」だったという。この配球をめぐっては、両氏共にめっぽう怒られたと振り返る。
「口酸っぱく言われたのは、インコースの使い方ですかね。インコースをいくタイミングだったり、どういう意識をさせるとか、打者の反応をみろとか。本当にその繰り返しだったと思います」と話すのは嶋氏。
これについて古田氏は、
「野村監督って、ピッチングの原点がアウトコースの低めで、困ったらそこにいけという。なので、困ったらそこにいくんですが、そこが多くなるとまた怒られるんですよね」
というと、嶋氏も
「はい(笑)『お前はいつも困っている』と言われ、『はい、困っています』って言っていましたね」
というやりとりがあったことを明かした。古田氏は社会人トヨタ自動車を経てからドラフト2位でヤクルトに入団。投手陣を率いて、ヤクルトの黄金時代を築いた。また嶋氏といえば楽天に入団後は2013年には田中将大とのバッテリーなどで日本一捕手となったことも知られている。
ともに捕手として一時代を築いた2人だが、野村氏の教え子であった2人は新人時代を振り返り、こんな思い出を語った。
「1年目は、本当グラウンドに出るのが嫌でしたからね。毎日毎日怒られて。プロ野球選手って本当は試合に出たいと思わないといけないはずなのに」
と話すのは古田氏。
これについて「全く一緒です」と同意した嶋氏。
「寮から球場にいくのが本当に憂鬱で。今日はスタメンで出たくない。できれば何もなく1日終わって欲しいと1年目は思っていました。あとは、年上のピッチャーが多かったので、怒鳴られたこともありましたし、お前と組みたくないと言われた時もありました。野球をやりたくないな、という感情でしたね、1年目は」
と、かつての苦しい思い出について明かす一面もあった。