大谷翔平の“覚醒前”を知る名将マッドンが語った偉才の原動力「信じられないほどの身体能力に加えて、天性の精神力も」
大谷(右)の二刀流覚醒に大きく寄与したマッドン(左)。彼は今も愛弟子の活躍に興味を抱き続けている(C)Getty Images
大谷翔平(エンゼルス)が止まらない。
去る6月18日のロイヤルズ戦で2試合連続となる24号のアーチを放った大谷。世界的なパワーヒッターがひしめくメジャーリーグの本塁打王争いで堂々のトップに君臨する彼は、投手としてもリーグ最少の被打率(.178)を記録して6勝をマーク。投打で異彩を放ち続けている。
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無論、どこかでペースダウンするはずだが、今の調子でいけば、シーズン終了時に刻まれるのは異次元のスタッツになる。打者としては53本塁打、129打点、109得点、22盗塁で、投手としても252奪三振だ。前人未到の本塁打王とサイ・ヤング賞の同時受賞も不可能ではないのではないかと想像すらも抱かせる。
そんな二刀流戦士の活躍には“覚醒”を知る名将も驚くばかりだ。20年から約2年半にわたってエンゼルスを率いたジョー・マッドンだ。
MLB通算1382勝を誇る稀代の智将は、大谷のブレイクに大きく寄与した人物でもある。エンゼルス就任当時にくすぶっていた偉才とマッドンは対話を重ね、起用法は本人の意向に則って制限を設けないスタイルを確立。いまの飛躍に繋がった。
大谷が「我慢して、信じて、出し続けてくれた」と漏らしたほどの69歳の指揮官は、一線から退いた今も球史を変えた二刀流に興味深々なのである。現地6月19日にMLBの公式ネット局『MLB Network』の番組『MLB Now』に出演し、「オオタニは最も才能に溢れた野球人だよ」と称えた。