ソフトボール界のレジェンド「女イチロー」の心と体の整え方
ソフトボール日本代表のキャプテン、山田恵里選手。通算安打、通算二塁打、通算三塁打、通算本塁打、通算打点など数々のリーグ歴代記録を持ち、20歳の時に出場したアテネオリンピックで銅メダル、主将として挑んだ2008年の北京オリンピックでは金メダルを獲得した、日本ソフトボール界の至宝だ。期待される東京オリンピックに向けて、ベテランならではの心と体のメンテナンスについて話を聞いた。
――ソフトボール日本代表のキャプテンでありレジェンドとして、注目を浴びる立場です
人見知りなので、あまり人と話すのは得意じゃないんですよ。でも、メディアの出演や取材っていうのは滅多に出られることではないので、取り上げていただいてありがたく思っています。ソフトボールを広げられるチャンスにもなるかもしれないですしね。
自分の現役生活もあと少しだと思っているので、今の内にできることはやろうかなと思っています。自分が目立ちたいとかは全く思っていないんですけどね。上野(由岐子)さんもソフトボール界を代表してメディアに出ていることが多いですけど、本当は上野さんもメディアは苦手らしいです(笑)。
30歳を過ぎてからのココロとカラダの整え方
――山田選手も上野選手も日本代表の中ではベテランです。心掛けていることはありますか?
30歳を過ぎてから怪我が増えたので、栄養とか休養とかトレーニングの仕方とかをすごく考えるようになりましたね。それまでは結果が出ているから何でもいいじゃん、みたいなところがありました。ずっと自分は怪我をするということはないんじゃないかと思っていましたけど、30歳過ぎるとそうなるんだなと。肉離れとかで一ヶ月、二ヶ月くらい実戦から離れてしまって…。
今までは練習をしなきゃ結果が出ないと思っていましたけど、怪我をしてからは休み方が大事だなと感じるようになりました。練習をしていないことがダメなんじゃなくて、量は減らしてもいいんだなと。練習の量は減らして、その分、質を高めていくということを意識して、トレーナーさんと相談しながら体づくりをするようになりました。
――国際試合や合宿などで多忙な日々ですが、休息はしっかりととれていますか?
7時間以上は寝たいと思っています。まとめて7時間以上寝られることは多くはないですけど、空いた時間で睡眠をとったり、なるべく体を休めるようにしています。寝付きはいい方ですし、疲れてすぐ寝ちゃっていますね。
例えば翌日試合とかがあっても、イメージトレーニングをして、考えているうちに寝ちゃうこともあります(笑)。昔から寝るのが大好きだというのと、ポジティブなのであんまり考えすぎないのもあって、考えすぎて寝られないということはないですね。