全米オープンテニスが開幕!西岡良仁、綿貫陽介ら日本勢の意気込みをお届け
左肘の状態に苦しむ西岡。この大会で浮上のきっかけをつかみたいところだ(c)Getty Images
2023シーズンのグランドスラム第4戦「全米オープンテニス」が8月28日に開幕する。開幕を前に男子シングルスに出場する西岡良仁、綿貫陽介、ダニエル太郎、島袋将がインタビューに応じた。
2019年以来4年ぶりの勝利を目指す西岡は、1回戦で2016年の覇者S.ワウリンカと対戦する。本戦からの出場で全米初出場となる綿貫は第22シードのA.マナリノと、予選を勝ち上がったダニエルはG.モンフィスと、予選を勝ち上がりウィンブルドンに続いてグランドスラム2大会連続の本戦出場を果たした島袋はH.ガストンと、それぞれ1回戦で顔を合わせる。
綿貫、島袋は第1日、西岡、ダニエルは第2日に登場予定。男子の優勝争いは、昨年度王者で第1シードのC.アルカラス、2年ぶりに全米オープンに出場する第2シードのN.ジョコビッチ、2年前の覇者で第3シードのD.メドベージェフらを軸に展開されることが予想される。女子は前回女王で世界ランキング1位のI.シフィオンテク、同2位のA.サバレンカ、前哨戦でシフィオンテクを下した19歳のC.ガウフらが中心となる。
【関連記事】「私たちは悪くない」加藤未唯組を失格に追い込み批判殺到のスペイン人選手が猛反論!「少女が怖がって泣いていた」
【西岡良仁インタビュー】
Q. 現在の左肘や身体の状態をお聞かせください。
肘は変わらずの状態で、(ボールを)打てなくはないけど全力で打てないという感じです。特にサーブです。バックサイドの肘を伸ばして打つスライス、片手を使ってのロブとか打てないので制限はけっこうあると思います。
Q. 勝てない時期が続いていましたが、自分でどのように切り替えてきましたか?
もともと全仏オープン以降はけがもあったので、ウィンブルドンに関してもほとんど練習してないですし、治るまではなかなか難しかったと思います。自分の理想のベストの形は取れてないのが現実で、その中でなんとかいろいろうまくやれている方ではあると思いますけれども、うまく勝ち負けにつながってこない。テニス自体は悪いとは思っていないです。
Q. そういう中での今年最後のグランドスラム、今の心境は?
最近勝ってないので気持ち的に落ちているところはもちろんありますし、コート上でテニスが楽しいかと聞かれればそうでもないです。そういった中で試合に出ないといけないから試合もするけど、良い試合も多いです。特に(ATPツアーマスターズ1000 シンシナティ 2回戦で敗れた)ズベレフ戦も勝てるような試合の内容だったと思います。自分の感覚としてはそれが嬉しいかと言われればそういう感覚ではなく、今はすごく難しい感情の中でテニスをやっています。一番の問題は、テニスの技術云々ではなく、コート上でテニスを楽しめていないところです。
Q. 楽しくないのは、けがもあって自分のテニスができないことが原因ですか?
もちろんそれはあると思いますが、勝ち負けはあまり気にしていないです。シンシナティで1回勝って良かったですけど、根本はそこではないと感じました。果たして何がどういう風に改善できるか難しいですけど、ひとつ自分の中で大きな要因となったのがランキングやシードのことを気にしすぎていたことです。うまくいっていた自分のペースを崩してまで頑張ろうとしていたので、僕の中ではオーバーワークが多かったと思います。
Q. 1回戦の相手はワウリンカです。どのような戦いになりますか?
最近やってないので全然分からないですし、前回負けたのはだいぶ前なので、その時のイメージはちょっと違います。ワウリンカも正直、そんなに上がってはいないし、僕の中で持っている当時のイメージと、ワウリンカのギャップは絶対あると思います。過去の対戦の中でもボールの球威などに関しては、ピカイチの選手でした。押されるボールが多いと思いますけど、比較的ゆっくりプレーをする選手ではあるのでラリー戦になるかと思います。ラリー戦になってからが勝負です。
【綿貫陽介インタビュー】
Q. 初めての全米オープン本戦出場です。どのような大会になると思いますか?
予選から上がって来た時は勝ち上がってきた自信もありますし、コートやボールなど環境に慣れている強みがあります。今回は本戦にダイレクトなので自分に期待をしますし、とにかく勝ちたい気持ちが強いです。正直、緊張はしています。
Q. メンタルなど予選から上がってくるのと違いますか?
そうですね。予選を上がって来た時はやるぞっていう気持ちが強く、アグレッシブにプレーすることができました。今もやることはそんなに変わらないと思いますが、少しナーバスになる部分もあります。ただ、それもグランドスラムにおいては良いことだと捉えるようにはしています。
Q. 今のテニスの調子はいかがですか?
テニスの調子は過去一番いいと思います。ランキングもそれに伴って上がっていると思うので、そこに関しては自分の中でもすごく自信はあります。不安はありますけど、良い準備はできたと思っています。
Q. 1回戦の相手は第22シードのマナリノです。どういう印象を持っていて、どういう戦いをしますか?
結構ムラがあるようなイメージが強いですし、チャンスは絶対あると思います。今年左利きの対戦が僕は結構多く、勝率もそんなに悪くないです。トップレベルの選手と対戦できる機会は毎回楽しみなことなので、今はどっちかというと、テレビで見た選手と戦える喜びが強くある状態です。
Q. 全豪もウィンブルドンも1回戦を突破しましたが、全米の標を教えてください。
2回戦を突破できないので、2回戦が一つの課題になってくると思いますが、グランドスラムは1回戦から本当に大変です。本戦の1回戦を勝つことが僕にとっては一番大きいことになってくると思うので、まずは1回戦を全力で頑張っていきたいと思います。