原巨人 2位広島に逆転負け 救援陣不振続くチームでオフに獲得がささやかれる「選手の名前」
楽天・松井は球界を代表するストッパーとして知られる(C)CoCoKARAnext
巨人は8月29日の広島戦(京セラドーム大阪)に4-5の逆転負け。主砲・岡本和真を欠く緊急事態に打線も必死に食い下がったが救援陣が打ち込まれ、痛恨の逆転負けとなった。
試合前のチームに衝撃が走った。シーズン全試合を4番として出場、チームを支えてきた主砲・岡本和が発熱の症状で離脱。同じくこのところ、1番打者として存在感を発揮していた梶谷隆幸も発熱でともに登録抹消となった。
【動画】救援左腕、高梨は2点リードの8回に代打、末包から逆転3ランを浴びた
このピンチに4番に座ったのはベテラン・坂本勇人だった。2点をリードされた6回一死、この日1番に入った長野久義が5号ソロで反撃すると、なお一死一、二塁の好機に打席に入った坂本は相手先発、九里亜蓮のシュートを捉えると左翼線へはじき返した。ベンチが一斉に盛り上がる同点適時打を放ち、この回一気に3点を奪い、逆転に成功。7回にも1点を加え、試合を優位に進める。
しかし暗転したのは8回だ。4-2と2点リードの8回から登板した3番手左腕の高梨雄平は2四球で二死一、二塁のピンチを迎えると、代打で出た末包昇大に内角低めスライダーを捉えられ、痛恨の逆転3ランを浴びた。この試合でリーグ最多となる登板50試合目、これまで何度もチームを救ってきたタフネス左腕もチーム課題の四球をきっかけに、広島打線につかまる形となった。
抑え不在がチームに重くのしかかっている。チームの救援防御率はこの試合前まででリーグワーストの3・85と苦しい台所事情が浮き彫りとなっている。
絶対守護神の大勢が右上肢のコンディション不良で6月下旬から離脱。不在の間は左腕、中川皓太が代役守護神を務めるも、安定した抑えを欠くことで救援投手陣への負担も大きくなっている。
昨年から救援投手陣の構築がチームの大きな課題となる中、今季も改善されず。巨人の今オフの補強について早くも球界内から様々な考察の声が上がっている。
現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた野球解説者の高木豊氏は8月25日に更新した自身のYouTubeチャンネル内で今オフのFA戦線の動向について語った。
高木氏が動画内で巨人のチームバランスにフィットしそうとあげたのは、楽天の松井裕樹投手だ。球界屈指のストッパーとしても知られる松井に関して「巨人とかが獲りにいくかもわからない」と語った。
大勢不在が長く続くチームで来年以降も安定した救援陣運用のためには、キャリアのあるストッパー獲得に動いてもおかしくはない。松井はプロ10年目、今季は43試合に救援登板し、リーグ2位の29セーブ、防御率0・65(29日現在)と抜群の安定感を誇る。