「素晴らしい内野ができあがった」坂本勇人 岡本和真コンバートを指揮官に決心させたスーパールーキーの存在
門脇は2試合連続タイムリーと調子を上げてきた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
巨人は9月10日の中日戦(東京ドーム)に2ー1と勝利。引き分けをはさみ3連勝とし貯金は2とした。
先制したのはベテランの一振りだった。「5番・三塁」で先発出場した坂本勇人は2回の第1打席、相手先発・柳裕也から、3試合ぶりとなる18号ソロアーチを左翼スタンドに放り込む。さらに5回には、「2番・遊撃」で先発出場の門脇誠が二死一塁から、プロ初の2試合連続のタイムリーと気を吐き、チームを盛り立てる。
投げてはヨアンデール・メンデスが6回2死まで投げ3安打無失点と好投、救援投手陣も踏ん張り、連勝を果たした。
またこの試合で光ったのは内野陣の好守にもあった。
1点をリードする8回1死三塁のピンチにブライト健太が放った二塁への打球を前進守備を敷いていた吉川尚輝が逆シングルで素早く好捕すると、ノーステップで本塁送球、代走の三好大倫がタッチアウトとなるシーンがあった。このスーパープレーで同点を阻止したとあって、相手ベンチの立浪和義監督もぶぜんとした表情を隠せなかった。
この3連戦は7日のヤクルト戦から三塁にコンバートとなっている坂本を含め、9日の試合でも高橋宏斗の痛烈な打球に一塁を守る岡本和真が好捕するなど、内野陣の堅い守りがしばしば話題ともなった。
巨人の新内野布陣に関して球界内からも様々な考察の声が出ている。
現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた高木豊氏は10日に自身のYouTubeチャンネルを更新。
各球団の週末3連戦の戦いぶりを振り返る企画の中で巨人の新内野布陣にも言及した。
「岡本、坂本の一、三塁はスケール感がある」「ショート、セカンドのスピード感が合う」と高木氏はコメント。岡本和、坂本の一、三塁守備の安定感、それに加えて、吉川、門脇の二遊間は躍動感あふれるプレーがマッチしていると絶賛するシーンがあった。
そしてシーズン終盤にきて、この鉄壁の内野陣を実現させたのはスーパールーキー門脇の存在が大きいとした。坂本の三塁コンバートが注目を集めるが、一方では三塁手として2年連続ゴールデングラブも獲得している主砲、岡本和を一塁に動かすという大きな決断を原辰徳監督は行っている。
この舞台裏に関して、高木氏は原監督と会話を交わす中で次のようなコメントを聞いたという。「門脇のプレーがあまりに素晴らしいから、岡本を動かそうと決心した」