森保Jへの大敗が引き金でフリック監督電撃解任 混迷するドイツの再建に強まる逆風「日本戦を前に信頼はなかった」
日本戦に敗れ、解任を余儀なくされたフリック。その人事を国内メディアはどう捉えたか?(C)Getty Images
早々に決断は下された。
現地9月10日、ドイツ・サッカー連盟(DFB)は、ハンジ・フリック監督の解任を発表。任期中の解任は1926年にドイツ代表監督の役職が設置されて以降で、史上初の事態となった。
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21年5月にドイツ代表指揮官となったフリック。しかし、その成績は散々たるもので、昨冬のカタール・ワールドカップ(W杯)では2大会連続でのグループステージ敗退の憂き目に。同大会以降も6試合で1勝1分け4敗と不安定な戦いが続き、ついにナタを振られた。
奇しくも今月9日(現地)の日本代表との一戦が引き金となった。本拠地で1-4と大敗を喫したドイツには、国内で批判が殺到。試合直後はフリック自身が「私は正しい」とコメントし、今月12日のフランス戦までは様子を見るのではないかという見方もあったが、強まり続けた逆風にDFBも決断せざるを得なかったのだろう。
また、来年6月に母国で開催されるEURO2024に向けた早期再建に手を付けた形ともなった。DFBのベルント・ノイエンドルフ会長は声明において「私は、フリックと彼のコーチたちをサッカーの専門家としても、人としても評価しているので、これまでの決断で最も難しいものだった」としたうえで、「だが、スポーツ面での成功こそが、我々にとって最優先事項だ。この決断は避けられなかった」と強調。やはり結果が伴わなかった点を解任の理由とした。